緊急事態の一つとして、深爪が挙げられると思います。
血管が透けて見える子はそこを避けて爪を切ればいいのですが、
血管がよく見えない子、爪切りを嫌がって動く子は、
深爪の機会も多いと思います。
深爪による出血があると、量の多寡にかかわらず私たちはパニックになります。
ここで、よく考えましょう。
大抵の出血の場合5分もあれば止まります。
爪から短時間で貧血になるほど急速に出血し続けることはまずないので、
止血処置の準備がなければ、まず一旦籠に戻してあげます。
鳥さんも、私たちも、一旦クールダウンです。
興奮状態だった鳥さんが、落ち着くだけで血圧が下がって出血が止まるときもあります。
ここで私たちが焦ってしまい、処置しなければ!と追いかけ回し続けると、ますます泥沼です。
少し時間をおいてから処置をしましょうか。
この間、かかりつけの獣医さんに電話連絡をとりましょう。
止まるかな、とジロジロ見られていると鳥さんも落ち着きません。
さて、電話連絡がおわりました。
状態はどうでしょうか。
未だ出血が止まらない様子なら、獣医さんに向かう準備を進めましょう。
出血が止まった様子なら、そのまま経過を観察します。
大事なのは、
①出血したとしても理屈で考えて、冷静に対応するよう努めます。
②時間に余裕があるときに爪切りをしましょう。時間がないとますます焦ります。
③獣医さんが開いてる時間に爪切りをしましょう。相談する相手がいないと焦ります。
④獣医さんを活用しましょう。深爪も立派な外傷です。きちんと話を聞いてくれるはずです。
というところでしょうか。
あえて、家でできる止血処置に関しては書きませんでした。
調べればいろいろあるのですが、
家で格闘するより、上記のようにしていただいたほうが結果として鳥さんの負担が少ないからです。